interview

各々の生き方に宿る、リクルートのDNA

若手データサイエンティストが語る、リクルートという環境が育んでくれた提案力

李 石映雪

株式会社リクルート住まいカンパニー

ネットビジネス統括部 マーケティング部

データソリューショングループ

マーケティング・サイエンスチーム

Profile

李 石映雪(り せきえいせつ)
2013年新卒入社。中国の北京大学で情報工学を専攻していたころ、アジア圏の学生と日本企業を結ぶ「WORK IN JAPAN」のプログラムに参加したことで、リクルートへの就職を決める。入社後は、「SUUMO」Webサイトのレコメンドシステムやサイトモニタリングの設計や開発を行う。
※2016年3月時点です。

よどみのない流暢な日本語で、インタビューに応じてくれた李石映雪は、株式会社リクルート住まいカンパニーでバリバリ活躍している入社3年目の若手女性データサイエンティスト。それまで訪れた経験すらなかったという日本に単身で渡り、さまざまな職能や志を持つ人間たちが集う刺激的な環境で奮闘を続けている。決して女性が多いとは言えないチームの中で、唯一無二の存在感を放っている彼女は、リクルートのデータ解析の未来をどのように思い描き、いかにして変化を生み出そうとしているのだろうか?

研究は続けたいし、企画から関わってみたい。
それらを実現できそうだと感じられたのが、
リクルートでした。

―中国出身の李さんが、リクルートに入社を決めた経緯を教えてください。

:大学時代は情報工学を専攻していて、機械学習に関する研究論文を海外で発表していたこともあり、アメリカに行って修士を取ろうかと考えていました。そんな大学3年生のころに、「WORK IN JAPAN」という日本のさまざまな企業の方からお話を聞くことができるプログラムの募集があったんですね。海外の企業がどんなものなのかを見てみるのも良い経験だと思って応募し、そのときに初めて日本を訪れたんです。リクルートの人事の方とも話をして、多くのユーザーを抱えるサービスに関わるということに興味を持ち、研究を続けることだけが選択肢ではないと考えるようになりました。それから自分の国に戻っていろいろ考えた結果、海外で働くという挑戦をするのもいいかなと思い、リクルートに就職しました。

—日本のほかの企業に就職することは考えなかったのですか?

:そうですね。会社で働くとしても、これまでやってきた研究は続けたいし、企画から関わってみたいという思いがあったのですが、それらを実現できそうだと感じられたのがリクルートでした。

—そもそも、李さんはなぜ情報工学に興味を持つようになったのですか?

:学生のころからパソコンが好きで、国や地域を超えて世界中へ発信できるインターネットというものに魅力を感じていたので、大学進学の際に情報系の勉強をしようと考えたんです。大学では、ピュアな数学に近いアルゴリズムから、実践的なデータマイニングまでを幅広く学んでいたのですが、個人的にはインターネット上に散らばっている情報を掘り出して、新しい知見を見つけていくような研究に力を入れていました。

―なるほど。データ解析のどんな部分に魅力を感じていたのでしょうか?

:私が大学に入ったのは、ちょうどソーシャルメディアが流行し始めたころだったのですが、そのログを解析し、世界でいま何が流行っているのか、どんなことが話されているのかを見つけ、それを人に伝えるのがとてもおもしろかったんです。多くのユーザーを抱えるサービスを多数持っているリクルートであれば、データ分析から得た発見を、より多くのユーザーに伝えられるのではないかと思いました。

学生時代はひとりでプログラムを書いていましたが、
いまは上司や周りの人といっしょに
お互いが納得できるまで確認しています。

—馴染みがなかった国に単身で渡り、仕事をするということに不安はありませんでしたか?

:周囲からは、「外国では理解されないこともあるだろうし、頼れる友だちもいない状態で何かあったら大変だ」と言われていたのですが、実際に日本で働いてみると、部署の人たちはとても親切で、プライベートでもすぐに仲良くなり、お正月にいっしょに初詣に行ったりもしました。仕事面に関しては、女性は少ないけれど、女性だからといって特別扱いされることは一切なく、純粋にデータ分析者として評価してもらえる環境です。

—入社後はどんな仕事をするようになったのですか?

:最初の半年間は、週に8時間日本語教室に通い、それ以外の時間は上司から渡されたデータを自分なりに分析して、やがてデータ集計、指標設計、モデル構築までひと通りの仕事をできるようになりました。自分にできることをベースに仕事に取り組める環境で、例えば学生時代から使っていたPythonでレコメンドシステムを作ることもできました。ほかにもJavaやRなど、自分の強みを活かせる言語でさまざまな開発をしている人がいて、とても刺激的な環境です。もちろん新しいアルゴリズムなどわからないことも多いので、そういうときは周りに教えてもらったり、トライしてみて、失敗したら修正をするということを繰り返しながら、スキルを磨いています。

—学生としてプログラムを書くのと、会社という組織の中で取り組むのでは、勝手が違うことも多そうですよね。

:学生時代は、すべてひとりでプログラムを書いて、そのシステムを使うのも自分だけということがほとんどだったので、コードのレビューをしてくれる人もいないし、わからないことがあれば自分で調べるしかありませんでした。そういうこともあり、入社してすぐのころは、自分の意見が受け入れてもらえるのかわからず、発言するのが少し怖かったんです。ただ、そうしていると上司から、いまのままで良いのか、そうではない場合は何が良くないと思っているのか尋ねられ、お互いが納得できるまで確認をしていきました。上司ともフラットに話せるということがわかってからは、どんどん自分の考えが言えるようになりました。

現状の進め方では効率が悪くなってしまうことを上司に訴え、
自分も実装を担当したプロジェクト。
自分としても満足できた仕事です。

—これまでのお仕事で特に印象に残っているものを教えてください。

:入社直後から関わっている「SUUMO」Webサイトのレコメンドシステムの設計と開発です。これまでの開発フローは、内部でまとめた要件を外部のパートナーに渡し、実装をしてもらうという流れだったのですが、このような進め方だと目指しているものと違うものがパートナー会社からあがってきたときに手戻りが発生していました。そこで、自分たちがどのように実装するのか考えないと効率が悪くなってしまうということを上司に訴え、このプロジェクトでは外部のエンジニアの方だけでなく、私もいっしょに実装を進めていきました。

—結果はいかがでしたか?

:効果もそれなりに出ましたし、自分としても満足できた仕事です。この延長で、現在もレコメンデーションの強化に力を入れているんです。最近では、Webサイト上のユーザーの動きをリアルタイムでモニタリングし、最適な情報を提供していくシステムを自ら上司に提案し、新たに構築しました。

ー自分から進め方や手法を提案していっているんですね。

:そうですね。新築戸建てや中古物件のクライアントさんが配布しているポスティングチラシ配布の最適化の仕組みも提案しました。物件のポスティングチラシはこれまでの勘と経験から近隣エリア中心に撒いていましたが、より効率的に撒くことができないかと相談を受けたんです。そこで、「SUUMO」に蓄積されている対象物件に似た物件に対し興味を持っている人がどんなエリアに住んでいるかなどのデータを活用して、最適な配布プランを作成するロジックを提案しました。「SUUMO」のデータとGIS(地理情報システム)のデータを組み合わせて機械学習の手法を活用することにより、いままでリーチできていなかった沿線エリアや、距離は遠くても似た特性のエリアには需要があることが明らかになり、新たな物件来場者を発見することができました。

一人ひとりの思いを大切にしている会社なので、
「それは本当に君がやりたいことなのか?」と
週に3回くらい訊かれることもありました(笑)。

—これまで2年間働いてみて、リクルートをどんな会社だと感じていますか?

:「自分が何をしたいのか」ということをそれぞれの社員が発信し続けていますし、一人ひとりがどんな思いを抱えて働いているのかということを大切にしている会社だと思いますね。社内のいろいろな人から、「それは本当に君がやりたいことなのか?」と週に3回くらい訊かれることもありました(笑)。また、アイデアを出すだけで終わらず、プロジェクトの実現までに何が必要かを考え、最後までやり抜く力を持っている会社だとも感じます。それはやはり、さまざまなクライアントやユーザーを抱え、常にその人たちの問題を解決する方法を考えているからこそなのだと思います。

—リクルートという環境だからこそ生まれるシナジー効果もたくさんありそうですね。

:そう思います。リクルートは多くのサービスを抱えているので、作ったデータをまた別のところに活用することができますし、顧客接点が多いということは大きな強みになっています。また、自分たちの分析が単なる数字上の計算に終わるのではなく、サービスに反映され、ユーザーからの反響もすぐに得られるというのがおもしろいところだと思います。今後は私たちができることをより増やしていけるようなプラットフォームを整備していくことも大切ですし、より良いデータ分析チームになれるように努めていきたいですね。

リクルートが持つサービスを連携して、
ユーザーの人生に伴走していけるようなサービスを
提供してみたいと思っています。

―既に実績を残していらっしゃる李さんですが、いまはどのような目標をお持ちなのでしょうか?

:リクルートでは上司との面接などを通して、将来何をしたいのか、いま自分がしていることはそれと合致しているのか、もし合致していないのであれば、どこを修正するべきなのか、ということを頻繁に話し合っています。そのなかで、入社時とはだいぶ違うことを考えるようになったのですが、現時点としては、技術者である自分のリソースを使って、会社に対していかに貢献ができるのかということを意識しています。データ分析者として見た数字を私だけが知っている状態では、会社は何も変わりません。それを周囲の社員や経営陣などに伝えられる形にすることで、大きな影響を与えられるようになるというのが、いま私の目指しているところです。

—現在はリクルート住まいカンパニーに所属されていますが、ゆくゆくは異なる分野でデータ解析をしてみたいという考えなどはありますか?

:違う領域で働いてみたいということよりは、カンパニーをまたいで何かできないかという思いの方が強いですね。例えば、住まいカンパニーでは、部屋を探しているユーザーにリーチすることを目的にしていますが、そのユーザーの中には、結婚や進学、就職・転職をしようとしている人が多いはずなので、リクルートが持つほかのサービスのユーザーとも重なっていると思います。サービスをうまく連携させることができれば、ユーザーの人生に伴走していけるようなより良いサービスが提供できるのではないかと考えています。

—海外で働く経験を積むという目的で日本に来られた李さんですが、その先のヴィジョンはどう描いていらっしゃるのでしょうか?

:まだ具体的にこういうことをしたいということは固まっていません。ただ、いつかやってみたいことができて起業を考えるようになったとしたら、自分で営業をする必要も出てくるでしょうし、そうした知見を得る上でもリクルートは良い環境だと思っています。実際に、今年リクルートに入社した起業の経験を持つ後輩も、大きな会社で経営のことを改めて学びたいという思いを持って入社したようです。リクルートには、会社の外での活動を並行している人も多いのですが、私も機会があればそういうことにもチャレンジしながら、本当に自分がやりたいことについて考えていくのもいいのかなと思っています。

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