interview

各々の生き方に宿る、リクルートのDNA

起業の経験を糧に。事業価値を最大化するエンジニア組織改革への挑戦

佐橘 一旗

株式会社リクルートライフスタイル

ネットビジネス本部 ディベロップメントデザインユニット

プラットフォーム開発1グループ Airシリーズ国内開発チーム

Profile

佐橘 一旗(さきつ いつき)
2013年新卒入社。小学6年生の自由研究で自作PCを製作し、高校2年生からエンジニアとしてアルバイトを始める。Web関連での起業に興味を持ち、大学時代は各種ビジネスコンテストに参加する傍ら、複数のWeb系ベンチャー企業でエンジニアとして働く。在学中に一度起業をするも清算。アセットのある大企業への就職かエンジニアとして独立、というふたつの選択肢のなかでリクルートを選び、現在に至る。
※2016年3月時点です。

小学生のときに自由研究で自作PCを製作し、高校時代からすでにコーディングのアルバイトをしていたという生粋のエンジニアとも言えるバックグラウンドを持つ佐橘一旗。その後、大学時代に経験した起業の失敗を糧に、モノ作りと事業価値のバランスを考えるようになったという彼は、自らに足りないスキルを身につけるべく、リクルートの門を叩いた。現在、「Airレジ」をはじめとする店舗運営支援サービス「Airサービス」の開発体制の整備・改善を主な業務とする佐橘は、事業価値を高めるエンジニア組織作りを掲げ、リクルートに新たな風を吹き込んでいる。

実戦経験がない学生が想像できることと、
社会人になって想像できることは全然違う。
自分の枠を広げていかないと
仕事は回らないということを実感しています。

—佐橘さんは学生時代に起業を経験されたそうですが、なぜリクルートで働くことを選んだのでしょうか?

佐橘:高校生のころからアルバイトでプログラミングの仕事を始め、大学入学後はビジネスコンテストへの参加やベンチャーの手伝いをしていました。自分が作ったものが人の役に立ったり、生活を便利にする感覚が好きだったので、大学の同期と起業をしたのですが、あまり利益を上げることができず、最終的には清算しました。プロダクトを作ることと、実際に事業を回すことの間には大きなギャップがあることを痛感し、自分に足りないスキルと経験を身につけるために、現在リクルートで働いています。

—当時、リクルートにはどんなイメージを抱いていましたか?

佐橘:大学の先輩からは、「大きな企業で体力があるけどベンチャー気質」という話を聞いていました。その後、リクルートの座談会に行く機会があったのですが、「社内でソーシャルゲーム系の子会社を立ち上げました!」とか、どの人もやりたいことを実現しているように感じたし、なおかつ資金面で体力があるということも聞き、個人で起業しなくても、この会社なら自由に動けるんじゃないかと感じたんです。自分でビジネスを組み立てるうえでは、資金や人のアセットと、社会人としての経験値が必要になります。そのためには、すでに事業を運営している企業で働く経験も大事だということを信頼していた社会人の方から聞いていて、それもリクルートを選んだひとつのきっかけです。

—実際に入社してからはいかがでしたか?

佐橘:想像以上の仕事の任され方でしたね。リクルートには、自分がやりたいことを主張することが正義、みたいなところがあるんです(笑)。たとえ、戦略の細部までは考えられていなくても、とにかく声を出して走り出すということからすべてが始まります。いざ走り始めてみると、思っていたことと違ったり、もっと深く考えないといけないことがどんどん出てきます。やっぱり、実戦経験がない学生が想像できることと、社会人になって想像できることは全然違うんですよね。そのなかで、視野を広げていろいろな人に話を聞いて、自分の枠を広げていかないと仕事は回らないということを実感しています。特定のスキルに閉じることなく、幅広い知識を身につけ、とにかく何でも経験してみるということが一番だと思っています。

社内の開発体制について上司に文句を言っていたら、
「自分で変えてみたら」と。
入社1年目にスクラム開発体制を提案し、
メイン業務として行うことになりました。

—エンジニアとしてのバックグラウンドを持っていながら、途中でディレクターに転向されたそうですが、なぜなのでしょうか?

佐橘:研修後の3か月間は「ポンパレモール」のWeb開発にエンジニアとして関わっていたのですが、入社してからずっと社内の開発体制に不満があったんですね。そのことについて上司に文句を言っていたら、「じゃあ、自分で変えてみたら」ということになって。まだ始まったばかりの「Airレジ」というサービスなら、開発体制を作るところからできそうだということで、ディレクターとして動くことになりました。

—入社して間もないにも関わらず、体制作りに関わることになったんですね。

佐橘:そうですね。店舗向けのPOSレジサービスの「Airレジ」は、リクルートの既存事業と大きく異なり、業務向けサービスで日常的に利用される頻度が高いだけに、少しでも使いやすいサービスを、少しでも高い品質で提供しなければいけません。だからこそ、開発体制を変えることがサービスの向上につながりやすいんです。そんな背景もあり、「ここをこうしたい」という部分を具体的に変えていくために、スクラム開発体制を入社1年目で提案して、その推進をメインの業務として行うことになりました。

—スクラム開発体制の導入はどのように進めていったのでしょうか?

佐橘:スクラム開発では、スクラムマスターという存在が定義されています。ビジネス側でもなく、エンジニアでもない人格で、開発プロセス自体の改善に責任を持つ役割です。僕はそのスクラムマスターとして仕事をしながら、どうすれば組織全体の生産性を上げられるのかを日々考えています。スクラム開発についての知見を持っている人がチームにいない状況での取り組みだったこともあり、初期はスクラム自体の学習とチームの立ち上げのほか、スクラム体制に合った新しいプロジェクトルールの整備や開発フローの検討、ツール導入が主な仕事でした。最近はビジネスの拡大に合わせて組織も急拡大し、10以上のスクラムチームが並行して開発する異例の大規模体制となっています。リリースサイクルの最適化や品質管理、プロジェクト全体のルールの見直しなど、組織拡大に伴う新しい組織課題の解決に日々追われています。

—やるべきことが非常に多そうなお仕事ですね。

佐橘:そもそもスクラムというのは前提として、こんなに大規模でするものではないんですね(笑)。だから、参考にできる事例というものがなく、すべてが手探りなんです。そのなかで学んだことはふたつあり、ひとつはチーム全体にルールを浸透させること、もうひとつはみんなの意見を踏まえてルールを決めるということです。「ルールで決められているからやる」というスタンスではなく、「どんな意味があってやっているのか」という部分をしっかりコミュニケーションをして共有することが大切です。それができなければ不満も出てきますし、チームとして機能しなくなるんです。大変なことは多いですが、大規模スクラムというチーム作りの勝ちパターンを探り、ここでさまざまな経験を積むことは、いつか自分主体でサービスを立ち上げるときの土台にもなると思っています。

採用や組織作りなどさまざまなアクションを通して、
「リクルートのエンジニアリング文化」を
作り上げていきたいです。

—現在携わっている「Airレジ」が果たすべき役割と今後の展望については、どのようにお考えですか?

佐橘:Airレジが中心の「Airサービス」は、会計や予約管理、経理など店舗の業務支援をクラウドサービスで提供しています。「Airレジ」はスマートフォン、タブレット上で動くアプリで、導入の手軽さ、機能の拡張性、ランニングコストの低さから現在シェアを伸ばしていて、タブレットPOSとしてのシェアは国内最大級なんです。こうした多くのユーザーに使われるサービスを開発するうえでは、事業価値を含めた最適解を吟味しながら、プロダクトの品質維持とパフォーマンス向上の両立を実現することが求められると考えています。

—現在の仕事において大切にしていることは何ですか?

佐橘:自分たちがやりたいことをやるだけでは意味がないので、顧客に提供する事業価値を高めるということを最優先に、開発手法やフロー、コスト効率などあらゆることを柔軟に考えていくようにしています。現場のエンジニアであれば技術に傾倒したいという気持ちがあると思うので、そうした開発チームの能力を最大限に引き出しながら、事業の成長にも貢献できる環境を作ることが、開発体制の組織作りを担う自分の責任ですし、結果としてそれが社会に還元できる価値になっていくと考えています。

—組織作りという観点で、今後どういうことに取り組んでみたいと考えていますか?

佐橘:事業最適を考えられるエンジニア組織を築いていきたいですね。その実現のためには、職種にとらわれず、個人としての価値を発揮していくということが大切です。事業会社である以上、モノ作りはあくまで手段であり、目的はユーザーが求める価値をいち早く提供し、収益を上げることです。リクルートはまだエンジニアリング文化が形成途中の会社なので、自分のエンジニアとしての経験や考え方なども活かしながら、採用や組織作りなどさまざまなアクションを通して、文化を作り上げていくことに関わっていきたいと思っています。

エンジニアとしてのバックグラウンドと、
組織作りやプロセス改善の経験とノウハウを合わせて、
どんな価値が生み出せるのか。
これはぜひチャレンジしてみたいことですね。

—入社当時に比べ、ご自身の中で何か変わったことはありますか?

佐橘:社内で課題提起や内部改善を試みる機会が多いのですが、新人のころは「べき論」を押しつけがちで、何度も失敗しました。そうした経験のなかで、事業であれ、内部改善であれ、課題に対する認識を関係者間で正しく共有したうえで、適切な対策を立てるということを意識するようになりました。否定的な先入観を持つことなく、課題の背景を正しく理解するように努め、自分の仕事にプライドを持って動くというのが僕のポリシーです。

—これから先、どんなキャリアプランを描いていますか?

佐橘:技術全般に関わるオールラウンダーとして、新規事業の立ち上げに携わりたいと思っています。0から1を作っていくときに、これまでの経験が活かせればいいなと。エンジニアとしてのバックグラウンドに加えて、組織作りやプロセス改善の経験とノウハウを、いまの現場でこれでもかというほど積ませてもらっているので、両方を合わせて全力でモノ作りに携わることでどんな価値が生み出せるのか。これはぜひチャレンジしてみたいことですね。

—リクルートはそれを応援してくれそうな環境ですね。

佐橘:学生のころは独立起業にこだわっていましたが、リクルートは資本力、営業力、顧客との接点、広告出版などのノウハウや、ネットワークの面で大きな強みを持っている会社なので、リクルートのサービスとして社内起案することもひとつの選択肢だと考えています。

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